四畳一間の脳内

ジャンプの感想が多いと思う

サーナイトアイの「事前に”見て”いれば防げた」というセリフの真意

 タイトルの通りです!!!

 いやまあ例によって「多分そう」ってかんじだし「今更そこに気付いたのかよぷクス―」みたいな感じだったら死ぬほどはすかしいけど個人的に超エウレカだったからメモしておきたいんだよ許せ!

 

以下詳細いきます。

 

 


ヒロアカを呼んでていろんな人が最初にひっかかったところだと思うんですが僕のヒーローアカデミア15巻26ペ ージ(No.130「聞け真相」の2ページめ)の右下のコマ

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ここな。

 

ここで「やれたのかよ、しろよ」と言う反応は少なからずあったし、そしてあとになってサーが「味方の予知ができない」と分かると(会議回の「ダメだ」ですね)「じゃああれはなんだったんだ矛盾だ」ってなるひとめっちゃいたし私も「?」って思ったんですけどね

 

あのね、そこじゃない。
大事なのは予知がどう使われてるかじゃない。

 

ということにやっつつつつと気付いたよこれ分かりにくいよ…ただでさえ出てすぐのサーは思想的に主人公デクの敵なので余計にこうアレなんですけどこれが後々生きてきたら私は掌を返す(掌はいつでも返せる状態にしておくのがエンタメを楽しむコツです)

じゃあ何が大事なのか、このセリフが何を指しているのか。

 

「お前たちは何の負い目も責任も負うことは無いよ、何もできなかったとしても自分を責めなるなよ、全ての責任はお前たちのボスであるところの自分にあるよ

 

です。
大事なのは「いや、これは”私の”失態であり、後半はその根拠として「だって私が事前に見ておけば少なくともインターン生だけでラスボスとバッタリなんてことはなかっただろう?」と言ってるだけで、過去に飛んでタイムリープできるわけでもないキャラクターたちには、もうどうしようもないことです。”見て”いたところで未来が変えられたかどうかわからない、というか今の時点では多分大して変わらんだろうとすらいえるのに何でこんなことを彼は言ったんでしょう。
後に会議回でサーナイトアイが味方の予知ができない(本当こうして見ると出会いがしら
のサーと緑谷くんは明確に「敵」だったんですね…)ことがわかり、さも毎日パトロール前に予知していたのをこの日だけ怠ったみたいな言い方してたけど別にそんなことねーんじゃねーか!!!!となり、じゃあなんであんなこと言ったのかって、大事なのは「私の失態であり、お前たちの失態ではないから気にするな」だったからなんですよ。


わかりにくいよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(愛しい)

 

相手を慰めることと自分を下げることをナチュラルにセットにしてくるサーナイトアイただでさえ情報が少ない時期にそういうことをしてくると本当誤解を生みすぎるしつーかこの辺はサーナイトアイというキャラクターにはそういう物語上の機能もあるからどうしようもないんですけど!あと初登場時にすごい気軽に予知使ったからこっちも「あっそんなデメリットなく気軽に使える感じっすか」とか思ってたよ!!ただただデク君がサーに敵認定されてただけとか思わないよ!!
この人がミリオのことをOFAの器であるとか以前に教え子、弟子として心底めちゃくちゃ可愛がっていることがわかるのも大分後だしさあというかこの人が自分で作ったイメージ&外から貼られたレッテルやイメージと、中の人間臭い人格に大分ギャップがあることに読者が気付いたのも大分後だしいや情報はあるんだよ最初から割と。でもヒロアカはデク君視点なのでな?!?!?!

 

【結論】
なのでこれは矛盾は矛盾なのですが予知能力がどんなものなのかを考察する上でここを
真実だと思って考察の中に組み込むとおかしなことになるし、そもそも人間の言動が考察に値するほど常に真実であり嘘も虚勢も意地もいたわりもないものだと考えているならそれは他の作品なら知りませんがヒロアカを考察するには合わないんだと思う…

 

ヒロアカ、出てくる人たち基本的にぶれない芯があるけど、芯がぶれないからこその言動が、デク君視点だからこそ矛盾してたり突然に感じたりするし、その上で感情も考えも状況も常に変化するので…そして全てはデク君視点なので、他キャラに関してはモノローグが出てくるまで基本的には分からない形になっている。最近でいうと切島くんがいい例だと思う。というか漫画のキャラだからってみんな思ってる事全部言わないよそりゃ、みたいなのがヒロアカはわりとあって、みんなそれぞれ書き割りだけじゃないバックグラウンドが一人一人あって、それがリアリティを感じるというか、キャラクターも社会もみんな人間臭い、生々しいと感じるところなんだと思う。その生々しさ、瑞々しさが堪らないんだよヒロアカ…。

 

そしてこれはデク君が他者の心情を考えるとか見通すというスキルが地味に低いことにも関係しているので、そしてさりげなくデク君自身も信用できない語り手なので、読者がデク君に寄りすぎるとあまり心情を語られない(モノローグの少ない)他キャラの心情がほぼ理解できなくなります。これはヒロアカを読む上で「ん?このキャラ何考えてんだ?」と思った時に注意した方がいいことなのかなあ等と思うのでした。

 


というわけで「事前に視ていれば防げた」の意味は私はこうだと思うプレゼンは以上です。本当はもっと色々色々書いてるんですけどまとまらないんでとりあえずまとまってる小パートから一個づつ上げることに…する…という記事でもありました本誌メタクソ面白いですね…ヒロアカが語りつくせない…

 

 

 

 

WJ46読んでとりあえず走り書き

これだけ言わせて

 

前の記事で「エリちゃんは”勝つ”ヒーローにしか救えなかった」と書きましたが今週のヒロアカが予想も期待も遥かに超えてプルスウルトラしてくれたことにまじで感動していてもうやばい

 

僕のヒーローアカデミアがヤバい2017更新した…ていうかここんとこ展開がクライマックスなせいで毎回凄いんですけどね!?ほんと堀越先生はすごい…僕のヒーローアカデミアちょう面白い…

何が凄かったか詳しく書きたいけど書けるか分からん今週凄すぎてそれまでの下書き全部飛んだから…

 

 

あ、「巻き戻しの個性でなんで個性破壊弾が作れるんだよ」という突っ込みが見うけられましたがわたしそのへん全然気にしてなかった。

なかったのも一応理由はあって、

どちらかというと個性破壊弾は治崎の個性を連想させるギミックというか、血のつながった親子ミスリードのためのものだと思ってるんですよねー「全然似てないけど、個性が同じもしくは治崎の個性からアップデートした個性なのなら血は繋がっているのだろう」と思わせるためのギミックというか

個性因子の構造らへんはヒロアカ社会でもよく分かってねーからブラックボックスでしょうし。

治崎が自分の個性からヒントを得て「俺の個性みたいな作用する薬とか作ってばらまけたらあの病気のやつら一掃できるなーとか思ってたらメッチャちょうどいい子供が来たわやっぴー」くらいの…多分、エリちゃんの個性ありきというより治崎の思想が先っぽい

エリちゃんがもともと個性のみに焦点当てて巻き戻す、消す、とか最初からできたかというとかなり怪しいというか、自分がどんな個性なのか自分で知ることも割と難しい世界だし(じゃなかったら個性届の書き換えとか起きない、ほんと研究途上なんだと思う)。その個性を持ってして他者の個性因子のみに影響を与えるように精製したのは「オーバーホール」の個性をもちその個性の使い方を知る治崎、と思うとそんなに違和感なかったですな。どんな個性も悪用する方法はいくらでも思いつくものですし治崎はそのスペシャリストだった。

 

ほんとに意思を潰し機能だけ抽出する原材料としてエリちゃんを使ってたんだなぁと思うと同時にこのへんヒロアカの裏テーマな感じもするんですがそれはまた別の…機会に…サーナイトアイについて語る時とかに…

 

 

WJ45の僕のヒーローアカデミアが面白かった話

 

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2017年WJ45号の僕のヒーローアカデミアが私にとって最高だったからその話をしたい。

 

 

したいんだけど、ばーっとツイッター検索掛けてもまとめサイトとか見ても私と同じこと言ってる人一人もいなかったからまあそういうたぐいの感想だと思ってくれ。でも本当にすごいと思ったんだよ。すごいっていうか面白いと思った。そういう話をしたい。

どれくらい計算でどれくらい偶然の産物なのかは一読者である私に分かるわけもないのですがそれにしたって堀越先生の物語構成と対比構造はすごいと思う。たぶん「展開やキャラが被らないように」相反するものを常に考えているってのがあるのかなーとか勝手に思っています。にしたって凄いわ。


この記事まとめて言うと「エリちゃんは『勝つヒーロー』にしか救えない子供だったと判明した」「その子供をを救おうとする話を深夜の私闘エピソードの次でありステイン編のカウンターであるインターン編に持ってきた堀越先生の物語構成がメチャクチャ美しくてすごいし無駄がないしヤバいしデク君の試練としてこれ以上のものはなくない?ヤバい」

という話です。あと「やっぱり未来は変わらないのでは」とかも

 

以下詳細を語らせてくれ

 

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